Love Step
「話って……なんですか……?」



飲み物が揃った所で杏梨は聞いてみた。



さっきから気になって仕方なかったのだ。



「実は……会わせたい人がいるのよ」



いつまでも引き伸ばしても仕方ないと琴美は言った。



「会わせたい人ですか?」



杏梨の顔がキョトンとなる。



誰だろう……?



「もうすぐ来るわ でもね?嫌だったらちゃんと断ってね?」



「何を……?嫌だったら断る?」



琴美の話から杏梨はすぐに帰りたくなった。



嫌な予感がする。



「あのっ、よく分かりません わたし、帰ります!」



立ち上がった時、ドアが開いた。



ビクッとしてドアを見ると「あっ!」と声が漏れた。



この人!



「どうしたの?杏梨ちゃん、立ち上がったりして 前に会ったね?」



ニコニコと笑みを浮かべている男が言った。



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