Love Step
杏梨の顔はショックで青ざめていた。
縮こまるように座る杏梨の隣にあきらは座ると震えながら離れようと身体を動かす。
「どうしてそんなに警戒してんの?」
「し、して……ない……」
うわずった声しか出てこなくて気が遠くなりそうだ。
昔の杏梨だったら気を失っていただろう。
「こ……とみ……さん……」
助けを求める相手は琴美しかいない。
目と目が合うと琴美は視線を横に反らした。
「琴美、オレ ビールね あと、つまみも」
逃げる杏梨が愉快なのか笑いながら言う。
「あきら、話をするだけなんでしょう?ビールなんて飲まないで」
琴美はあきらが酒癖が悪いのを知っているので言ってみたが、あきらは手をひらひらさせた。
「オレに指図する気?早く頼んでよ」
怖いっ!ゆきちゃんっ!
鳥肌が立つ感覚に全身が襲われ、胃の中が暴れ始めている。
「そんな顔しないでよ 杏梨ちゃん」
杏梨の顎にタバコくさい指がかかり、ぐいっと上を向かせられる。
「い、いやっ!」
思わず手を払いのけていた。
「本当に可愛いな 親から離れたばかりの子猫ちゃんって感じで オレに心を開いてくんない?」
「あきら、そんなんじゃ嫌われるわ」
本当に子猫のように見えてつい言葉が出る。
縮こまるように座る杏梨の隣にあきらは座ると震えながら離れようと身体を動かす。
「どうしてそんなに警戒してんの?」
「し、して……ない……」
うわずった声しか出てこなくて気が遠くなりそうだ。
昔の杏梨だったら気を失っていただろう。
「こ……とみ……さん……」
助けを求める相手は琴美しかいない。
目と目が合うと琴美は視線を横に反らした。
「琴美、オレ ビールね あと、つまみも」
逃げる杏梨が愉快なのか笑いながら言う。
「あきら、話をするだけなんでしょう?ビールなんて飲まないで」
琴美はあきらが酒癖が悪いのを知っているので言ってみたが、あきらは手をひらひらさせた。
「オレに指図する気?早く頼んでよ」
怖いっ!ゆきちゃんっ!
鳥肌が立つ感覚に全身が襲われ、胃の中が暴れ始めている。
「そんな顔しないでよ 杏梨ちゃん」
杏梨の顎にタバコくさい指がかかり、ぐいっと上を向かせられる。
「い、いやっ!」
思わず手を払いのけていた。
「本当に可愛いな 親から離れたばかりの子猫ちゃんって感じで オレに心を開いてくんない?」
「あきら、そんなんじゃ嫌われるわ」
本当に子猫のように見えてつい言葉が出る。