Love Step
「黒田さん、手を緩めて」
志岐島が琴美に言っている。
やっと琴美はグラスの破片を持つ手を緩めた。
その途端、琴美の身体がグラッと揺れる。
「お、おいっ!」
倒れかけた琴美を志岐島が支える。
気を失ってはいないが瞳が虚ろだ。
「警察へ……連れて行ってください……」
「その手を治療してからな」
志岐島は血だらけの手に自分のハンカチを巻いて結んだ。
開かれたドアの向こうががやがやとうるさくなった。
カラオケに来た客と救急隊のようだ。
突然に白いヘルメットと白衣を来た救急隊が現れて大騒ぎになっている。
「雪哉、サングラス 杏梨ちゃんを連れて早く出るんだ あとは俺に任せろ」
これがマスコミにばれたらまた世間を騒がせてしまうだろう。
「わかった……」
素早くサングラスをかけた雪哉はジャケットを脱ぐと杏梨の肩に羽織らせて抱きかかえるようにして部屋を出た。
志岐島が琴美に言っている。
やっと琴美はグラスの破片を持つ手を緩めた。
その途端、琴美の身体がグラッと揺れる。
「お、おいっ!」
倒れかけた琴美を志岐島が支える。
気を失ってはいないが瞳が虚ろだ。
「警察へ……連れて行ってください……」
「その手を治療してからな」
志岐島は血だらけの手に自分のハンカチを巻いて結んだ。
開かれたドアの向こうががやがやとうるさくなった。
カラオケに来た客と救急隊のようだ。
突然に白いヘルメットと白衣を来た救急隊が現れて大騒ぎになっている。
「雪哉、サングラス 杏梨ちゃんを連れて早く出るんだ あとは俺に任せろ」
これがマスコミにばれたらまた世間を騒がせてしまうだろう。
「わかった……」
素早くサングラスをかけた雪哉はジャケットを脱ぐと杏梨の肩に羽織らせて抱きかかえるようにして部屋を出た。