Love Step
「誤解があるみたいだ、杏梨 ちゃんと話し合おう 迎えに来るからメールしろよ?」
「話したくない 一人で帰れるからメールしない」
ちょうど車は学校近くのいつも停めるスペースに停まった。
停車したのが分かると杏梨はドアを開けて出ようとした。
「杏梨!」
杏梨の手首が掴まれた。
「このままで良いわけがないだろう?」
真剣な雪哉の眼差しに杏梨は唇を噛んだ。
「今日はなるべく早く帰るから」
そう言うと掴んでいた手を離した。
雪哉から離れ歩き始めると気分はますます落ち込んでいく。
* * * * * *
教室に入ると驚いた奇声が聞こえた。
「杏梨っ!その髪っ!?」
香澄が驚きながら駆け寄ってきた。
「髪?」
言われて思い出した。
頬に触れる柔らかい髪に。
「ちょっと!すごい変身だね?男子も杏梨の事見てるよー?」
興奮気味の香澄に杏梨は呆気にとられ何も言えなくなる。
それに男子たちが自分の事を見ていると聞いて頭を隠したくなった。
「……香澄ちゃん 声大きい……」
「も~ すごく可愛いよ」
思わず抱きつきたくなる位に可愛い。
「それって雪哉さんがやってくれたの?」
「え?わ、わかる?」
目を真ん丸くしている杏梨の背中を香澄がバシッと叩く。
「当たり前じゃん!髪の長さだって伸びているし、そのふわっとクルッと感は自分で出来るわけないよ いいな~ 雪哉さんにやってもらえて」
……ふわっとクルッと……。
「……でも服がいただけないな~」
髪型は可愛くなったのにいつもと変わらない服装に香澄は顔をしかめた。
「だって……」
「まあ、仕方ないよね 杏梨の病気が少し良くなったことだしね」
女の子らしい姿をすべて拒絶していた頃より、雪哉さんと暮らし始めてから良くなってきている。
「わたしも治ってきたのかな?……って思う」
嬉しそうに話す杏梨に香澄も笑顔になった。
「話したくない 一人で帰れるからメールしない」
ちょうど車は学校近くのいつも停めるスペースに停まった。
停車したのが分かると杏梨はドアを開けて出ようとした。
「杏梨!」
杏梨の手首が掴まれた。
「このままで良いわけがないだろう?」
真剣な雪哉の眼差しに杏梨は唇を噛んだ。
「今日はなるべく早く帰るから」
そう言うと掴んでいた手を離した。
雪哉から離れ歩き始めると気分はますます落ち込んでいく。
* * * * * *
教室に入ると驚いた奇声が聞こえた。
「杏梨っ!その髪っ!?」
香澄が驚きながら駆け寄ってきた。
「髪?」
言われて思い出した。
頬に触れる柔らかい髪に。
「ちょっと!すごい変身だね?男子も杏梨の事見てるよー?」
興奮気味の香澄に杏梨は呆気にとられ何も言えなくなる。
それに男子たちが自分の事を見ていると聞いて頭を隠したくなった。
「……香澄ちゃん 声大きい……」
「も~ すごく可愛いよ」
思わず抱きつきたくなる位に可愛い。
「それって雪哉さんがやってくれたの?」
「え?わ、わかる?」
目を真ん丸くしている杏梨の背中を香澄がバシッと叩く。
「当たり前じゃん!髪の長さだって伸びているし、そのふわっとクルッと感は自分で出来るわけないよ いいな~ 雪哉さんにやってもらえて」
……ふわっとクルッと……。
「……でも服がいただけないな~」
髪型は可愛くなったのにいつもと変わらない服装に香澄は顔をしかめた。
「だって……」
「まあ、仕方ないよね 杏梨の病気が少し良くなったことだしね」
女の子らしい姿をすべて拒絶していた頃より、雪哉さんと暮らし始めてから良くなってきている。
「わたしも治ってきたのかな?……って思う」
嬉しそうに話す杏梨に香澄も笑顔になった。