お隣りは先生!?

一度、会場が暗くなり、その間に私達がステージに全員整列し、お客様にご挨拶をする......



予定だった。



でも私は、ステージに整列して幕があがる前に、誰かに手を引かれた。

一瞬私は、何が起こっているのか分らなかった。

誰に手を引かれているのかも分らなかった。

だから、クラスのみんなが言った言葉は、私を凄く驚かせたのだった。



「七瀬さん!安東先生!何処行くのよ!」

継母役の彼女が言い、他のみんなもそれに続いて言う。



えっ......
先生......?

ちょっとだけ......
本当にちょっとだけ、動揺している気持ちを落ち着かせて、手を引いている人の顔を見てみた。



「先生!?」

そこには、みんなが言っていた通り先生がいた。

でも、なんで?
なんで私は、先生に手を引かれているのだろう......
というか、何処行くの?

「先生。挨拶しないで、私を何処に連れて行くんですか?」

でも、先生は笑いながら

「先生ではない!私は王子だ!」

と言うだけ......

まぁ、言うと思ったけど......



後ろを見ると、何か叫んでいるクラスのみんな。

そして、亜希と智也は何故かガッツポーズをしてる......

ん?何!?
何なの......あれは......

よく見れば、櫻井先生も頑張れよみたいな感じの動作をコッソリやってるんですけど......

というか、まずは櫻井先生と亜希の関係知りたいんですが!

とかいろいろ思いながら、私は先生に何処かに連れて行かれた。