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秋が過ぎ、冬がやってくると受験への焦りや不安が美保にみえるようになってきた……ように俺には見えた

「あと一週間…」


いよいよ入試も一週間後にせまった

「あと一週間すれば、美保は先生に会えなくなるの?」

俺は少々面食らった
俺は美保の気持ちにその時初めて気づいた


「いつだって会える」
「え!?」
「案外、人の記憶は鮮明でな…何年たってもその頃のまま色濃く覚えていられるもんなんだ」


俺がいつまで経っても
15のキミを覚えているように


「先生、難しい…わからないよ」


ごめんごめんと、焦りながら俺は勉強を再開させた


俺ももうすぐ社会人


出会いと別れの春がもうすぐそこまでやってきている
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