実話~運命~
「山崎さん、もう飲みすぎやないですか?やめといたがえーですよ。」


「やかましいわ。あ、志水、この2人は中山くんと久保崎さんや。そしてこのうるさい奴が志水な。25歳。」


「どうも、営業の志水です。」


そう言って彼は名刺をわたしたちに渡してくれた。

バイトのわたしたちが名刺なんて持ってるはずもなく、それをただ受け取った。


”志水 翔太”


その名刺には会社名と会社住所、電話、そして携帯の番号が記されていた。


「俺も渡しとくな。」


そう言って山崎さんも同じものを渡してくれた。



そしてわたしたちは4人で15分程飲んだ。


15分程したらいろんな人に絡まれ始めたから色んな人と話すことになった。


そして2時間なんてあっという間で、休店日のない店だし、明日仕事の人が多いということでこの日はお開きになった。


わたしは次の日の土曜日、遅番出勤。

早くウィルに迎え来てもらおうと思ってたときだった。


「おったおった♪久保崎さん。」


そう言って後ろから話しかけてきたのは山崎さんだった。


「何ですか??」


「これから飲み、もう1軒付き合ってくれへん??」


「2人でですか??」


ぶっちゃけ、そうとう酔ってたっぽい山崎さんと行くのは嫌だった。

2人と言われたら彼氏おるから無理やって言おうと思った。


「2人でなんて行かせんですよ?久保崎さん、行けるん?行けるなら奢ったるしおいで。」


そう言ったのは志水さんだった。


わたしは断るのもどうかなと思ったし、次の日遅番だったということもあったから行くことにした。
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