実話~運命~
「もしもし?」


「うぃ~っす。何しとるん??」


ウィルはすごくテンションが高かった。

酒とかやなく、いいことがあったんやろうなってわかるくらいのテンション。


「今コンビニおって、今からボーリング行くとこ。」


「は?こんな時間から誰と行くん??」


こんな時間言うたってまだ9時。

普通に仕事しとったら家にも帰ってへんのに。


「まだ9時やで?職場の人と行ってくる。」


「なんやねん、それ。」


一気にウィルの機嫌が悪くなるのがわかった。

こっちがなんやねんって言いたいくらいやわ。


「どうしたん?何かあったん??」


「なぁ、それ男なん??」


ウィルの野生の勘ってやつやろうな。


「別に関係ないやん。」


わたしはウィルを突き放した。


「…俺、お前が好きなんやけど。」


「知ってる。」


「なんで他の男と行くん??」


「ウィルはわたしの彼氏やないやん。関係ないやろ?」


すると電話はプチッと切れた。

なんやねん、キレたなら文句の1つでも言ってきたらええのに。

でも心が痛かった。

ウィルに嫌われたって思ったからなのかな??

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