実話~運命~
しばらく立ち読みしよったら志水さんが来てくれた。

車に乗り込むとウィルのことを真っ先に相談した。

実は志水さんにはウィルとのことを1割くらいしか話しとらんかった。

だから全て今あったことまで話した。

黙って聞いてくれとって、最初に言った言葉は


「関係ないはキツすぎやな。言われたらキツいやろ。しかも好きな子から言われたんやったら傷つくで?まず今すぐ謝ったがええ。」


だった。

嫌やった。

ウィルにあんな切られ方しとったし、ノコノコかけるのが。


でも志水さんの言うとおりやって思う自分もあったし、言い方悪いけどしょうがなくウィルに電話した。

2コールくらいでコール音は消えた。

でも何も聞こえない。


「もしもし?」


「なに?」


それはいつものように明るいウィルやなくて不機嫌丸出しの怒ったウィルやった。


「さっきは…言いすぎた。ごめん。」


「彼氏でもない男になんで謝るん?」


「自分、最低やったなって思ったから。」


「なぁ、返事まだ決まってないん?今言ってほしいんやけど。」


「今!?無理やって。」


「わかった。もう俺、里美追いかけるのやめるわ。きついねん。」


きついねんって…。

お前が最初にあんなことせんかったらこんな雰囲気ならんかったやん!!

イラっとしたわたしはつい口走ってしまった。


「全ての原因はウィルやで?被害者ヅラするのやめてくれん?被害者は毎回毎回わたしなんやで?ウィルに苦しめられとるのは。」


この言葉を言うと運転しとった志水さんがこっちを見た。

そらあかんやろ。って小さい声で言ったのも聞こえた。

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