実話~運命~
家に入ると裕太の彼女というか裕太すらおらんかった。

あれからはあまりキツいこと言われなかったけど部屋に戻ったら涙が溢れた。

被害者やって思ってたのはほんま。

でもそれには、そうなるにはわたしにも理由があったんやって何で自分で気付かへんやったんやろうってのが悔しかった。


ウィルに電話した。

でもウィルは電話に出なかった。


心が重いって思った。

心臓に石かなんか入ってるんとちゃう?と思うくらい。


気がついたら眠りについとった。

携帯を見ると朝の9時。

着信はなかった。

でもメールが1件。


それは志水さんやった。


〔ゴメン、きついこと言い過ぎた。でも里美ちゃんのこと思ってのことやから。前向きに捕らえて欲しいねん。傷つけとったらゴメンな。また連絡する。〕



〔志水さんに言われんかったら気付かなかったです。ほんま感謝してます。また話しましょうね。〕


そう送った。

素直に思うもん。

志水さんにはいつも助けられてるって。

今回やって志水さんが言わなきゃ一生被害者顔しとったかもしれん。

最低な女で終わるとこやった。


だから。

ウィルに言わないかん。
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