実話~運命~
2時間ほどしてドアが開き、先生が猛の両親やわたしら言った。


「もう大丈夫です。」


涙が止まらなかった。

きりつめてたものが切れた。

安心しすぎて。

志穂もめっちゃ泣いてた。


「ほんまよかった…。」

って。

うちらは抱き合って泣いとった。

ウィルやって安心したに決まっとる。



そして猛は一般病室にうつされた。

そこでモニタリングされるとかで。



「里美も明日仕事やろ?ウィルも学校だろうしもう帰ってええで。わたし…大丈夫だから。」


志穂はわたしらに気をつかったらしく言った。


「何言うてんねん!!水臭いわ。」


そう言ったけど


「安心したから。明日もしよかったらまた来てな?わたし明日仕事休むしついてるから。もう今日は帰ってええから、ほんま。」


そう言ってきかない志穂。

そんな志穂にウィルが


「そっか。ならお言葉に甘えるとしますか。安心もしたし。なら里美、帰るで。」

そう言って椅子から立ち上がった。

確かに両親と彼女の他にまだおったら邪魔やろうしな。


「志穂、また明日も来るな??」


そう言って志穂にあいさつをしてわたしたちは病院を出た。

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