実話~運命~
もうええ大人のわたし。

翔太の家に週の半分は泊まり、そして半分は気まずい家へ。

そんなんが半年くらい続いた。

裕太に話聞いてからますます帰りたくなくなった。

でもこんな醜い話、相談なんて誰にも出来ひん。


スナックを相変わらず2人で切り盛りしとる母親と叔母。

家に帰ったら大体康夫さんしかおらんかった。

裕太も同じ理由で彼女の家とか友達のとこに行っとるから。


「今日は家に帰ってきたんやな。」

康夫さんはわたしに話しかけた。

ニヤリと笑って言う顔がまじで気持ち悪い。


だいたい康夫さんは36歳には見えへん。

43歳くらいが外見年齢や。

中肉中背の人。


「はぁ。」


そう言って部屋に戻った。

苦手やった、康夫さんが。

姉妹に手出すような男、信じれるわけがない。


しかも数ヶ月前、わたしがシャワー浴びとったときに風呂場のドアあけた。


「すまん、入っとったん知らんかったわ!!」

って言うた。

音聞こえるやろ、ボケ!!

って言いたかったけど言えへん…。

見られたかはわからんけどほんま好きになられへん。


それから風呂場のドアについてる鍵を閉める習慣がついた。

開けられることはなかったけど。


でも…平穏な時間なんてちょっとしかない。

今日、わたしは犯される。
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