実話~運命~
「おいこら、里美。何で今まで黙っとった。」


着いてすぐ洋介くんにキレられた。

そりゃ言えるわけがない。


あなたの義理のお父さんに犯されましたなんて…。



「だって…。」


「許さへん…。」


洋介くんの顔は昔の顔になっとった。

人間そう簡単に変わるもんやないな。


「洋介くん、もうヤッたが早いやろ。もうヤろうぜ。我慢できひん。あの男…ブッ殺してやる。」


横にもすごい状態の裕太がおった。

うちの家計、なんでこんなんばっかなんやろ…。

わたしもやけど。


「落ち着き!!それやったら簡単にできるやろ!!苦しめたいんや。」


そうは言ったけど復讐のことは翔太にはバレたくない…。

うまくやらなきゃ…。



そして話し合った結果、このメンツで1度家にこれから帰ることに。

何をするかはあいつ次第らしい。

2人が怒りすぎてて話がまとまらない。


今が10時。

家には奴1人のはずや。


家に近づくたびに冷や汗が湧き出るのがわかった。


「里美、手出しさせへんから安心せぇ。」


そんなわたしに気付いた洋介くんが言った。


そんなわたしらを乗せたタクシーはどんどん家へ近づく。


そして到着した。

家には灯りがついとった。
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