実話~運命~
何度蹴ったやろか。

10回くらい??

暴言吐きながら蹴り続けた。



「ほら、わたし目の前にして言うてみ!!誘惑されたんやって!!」


すると男はセキ込みながら言うた。


「勘弁してください…。」


こんなガキ共にやられて屈辱やろな。

でもわたしの屈辱はこんなもんやなかった。



「おい、オッサン。慰謝料や慰謝料。わかっとるやろ?」

洋介くんが言うた。

自分の義理の父親なのに…。



「よ、洋介くん。わたしは一応君の父親…」


「思ってへんわ!!」


そう言って洋介くんはボコッと殴った。

オッサンは吹っ飛ばされて床に転がった。


「康夫さん、これからどうするん??」


裕太はしゃがみ込んで男の近くに座っとった。


「どうする…え、どうすれば…。」


その瞬間裕太は立ち上がり、座った体勢になっとった男を蹴った。


「出て行くほかに何があるんか、コラ!!」


そしてまた男は転がった。

散々やな。

口から血も吐きよった。


「ちゃんと掃除しときーよ。きたない。」


わたしは立って見下した目で男を見てた。
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