実話~運命~
ないやろうな。

親の好きな相手を子どもらがボコすなんて。


でもうちらはありえるんや。


そして3時前。

叔母と母親が帰ってきた。


荒れた家の中、正座したままの男、立って眺めとるうちら。

この光景に最初は2人はキレた。


「何しとんねん!!康夫、大丈夫なんか!?」

叔母はかけよった。

でも洋介くんが止めた。


「お袋、こいついっぱい女に出だしとるん知っとるんか??」


そう言うと叔母は男をパッと見た。

そしてまた洋介くんを見た。


「何言うとるん…。」


叔母は知らなかったみたいだ。



わたしらは2人が帰ってくる前に話して3人で男に脅して約束させた。

わたしの母親と関係があったことは叔母に言わないということ。

姉妹の仲は崩すのはやめとこということで。

うちの母親が完全に悪いんやけどな。

呆れるほど。


そして洋介くんは言うた。


「何で里美がいきなり男んとこ行ったか知っとるか?」


そう言うと叔母はわたしを見た。

そして首を振る。


「こいつにレイプされたからや。」


その瞬間男は土下座した。


「洋子(叔母)ほんますまん!!魔がさしたんや!!」


そう叫ぶ男に裕太が夜中というのに大声で怒鳴った。


「黙っとれ、このボケ。」

って。

ほんまチンピラや。
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