実話~運命~
それからは毎日化粧をして、洋介くんと一緒にバイクで家を出てまた集まってみんなで登校というのを繰り返した。


教室では尚子ちゃん達や工藤くんたちと話したりしていた。

初めて学校が楽しいと思えた。


そして慣れたこともあって大きな声で喋れるようにもなり、自分の意見も言えるようになった。

そして…梢ちゃんや千尋ちゃんに憧れ始め、早く追いつきたいと思うようになった。



一緒に万引きもした。

洋服、化粧品、香水、本、CD。

それらを売ってお金にして遊ぶ資金にした。


バイクも運転するようになった。

髪もブリーチをして色を抜いた。

関西弁も話すようになった。


いつの間にか周りに恐れられる存在になった。

ケンカ、カツアゲ…平気でしとった。


そして彼氏も出来た。

大悟くんやなく、豊くん。

大悟くんの返事、ずっと返事しとらんで放置しとった。

今考えるとヒドいんかもしれんけどあん時とか適当に生きとったからそれでよかった。


豊くんと付き合うことになったきっかけは、みんなの前で強引にキスをされて


「付き合うよな?」


そう言われ断れなかった。

みんなすごく驚いていとった。


豊くんは彼女を作ったことがなかったから。


大悟くんはブーブー言っとったけど豊くんが睨んだ瞬間黙った。

大悟くんは今やいい友達。



初めて出来た彼氏は無口でクールで彼女を始めて作ったという人やった。


この頃、GLAYが流行していた時期でわたしたちは1つのウォークマンでアルバムなどを聞きながら口ずさんどった。
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