実話~運命~
「久保崎さんと話したいねん。だめ?」


「何話すん?コレでえーやろ。」


「顔見ながら話したいねんて。」


「しょーがない奴やな。じゃテント来てや。」


「わかった、すぐ行くから待っといて。」


電話を切ると木下志穂がニヤけながら見ていた。


「ほら、やっぱそうやったろ?久保崎里美、人気あるねんて。」


「知らんわ。ただ相談かもしれへんやん。決め付けんといて。」



こんなことを話していたらテントがあいてウィルソン豪の姿が見えた。

さすが人気者、みんなウィルソンくんやん。って見てた。


「久保崎さん、迎えきたで。行こか。」


「ウィルソン豪、あんたなんで1分くらいで来るん?絶対そのへんいたやろ。」


悪態をついてわたしはテントを出た。

後ろをチラッと見たら木下志穂がニヤけとった。

わたしの当たりやっていうふうに…。
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