実話~運命~
一通り花火をした後4人で話していた。

「ウィルソン豪、その外人顔で関西弁バリバリはウケ狙っとるとしか思われへんわ。犯罪やな。」

木下志穂が突然言い出した。


「そやな、こいつこんな顔しとっても英語出来へんし。」


「俺はフランスのハーフや。英語は関係ないねん。」


「じゃフランス語は出来るん?」


「ボンジュール♪」


「あんた、それだけしかわからへんやろ。」


「ばれた?」


こんな感じでずっと笑っていた。

友達が2人増えた。




それから解散してテントに戻るとそこは嫌な雰囲気だった。

うちのクラスの女はグループがいくつかあってそれ以外とは話さないというくらい仲が悪かった。



「絶対やってきたんやろ、2人して体で誘うとか汚いわー。」

「ウィルソンくん、病気うつされたんちゃう??」



コソコソと聞こえるように言ってくる。

わたしたちは冷めた性格なだけあってこういうのは無視。



「2人とも相当病気持っとるやろなー。汚いわー。」



こんなん卒業らへんまでずっと言われ続けた。

気にせんけど。

そりゃキレてどうにかしたら言わんようになっとったと思う。

でもわたしたちは何も知らんとよー言うわって思っとった。



次の日も4人で集まってまた話した。

そして早くもウィルソン豪から付き合おうと言われた。



蹴り飛ばしたけど。
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