実話~運命~
「お前…ほんまやろうな!?ほんまに俺のことが好きなんやろうな!?あてつけで付き合ってるんちゃうやろな!?」


今日の夏美とのケンカの内容を誰もいない家に入って全部話すとウィルがわめきだした。


「あてつけ…う~ん…どうやろか??」


そう言うとウィルはわたしの頭にビシッとチョップした。


「どや、ウィルソン馬場チョップは痛いやろ。」


その瞬間腹をめがけて1発パンチをかました。


「里美…手加減知らずやからこわいわ…。」


そう言ってるウィルに


「わたし初めて告白したんよ、人生で。そんくらいウィルが好きや。でももう二度と言わへん。」


早口で言ってフンッと上を向いた。


「里美…俺は今猛烈に感動した!!」


そう言ってガバッと襲い掛かってきた。


そしてそのままわたしたちは1つになった。




「俺、幸せや。」


「わたしも。ウィル、浮気なんてしたら…」


「ブッ殺されます。わかってます。命が惜しいのでしません。」


ゴスッ。


また殴った音が響いた。

でもこのときの約束、ウィルは破ったね。

何度も、何度も。


でもこのときはウィルが大好きやったんよ。

この先、こんなふうに傷つくなんて思ってもみらんやった。
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