実話~運命~
ステージ5 高校2年
あの日の夜のことはウィルにも志穂にも猛にも言えなかった。

そんな流れで始業式はやってきた。

今日から高校2年生。


安奈と夏美、どうなってんやろ。

大丈夫なんかな?

そう思いながら登校した。


1年の時のクラスにまず入り、そこで新しいクラスを担任が発表するという形のうちの学校。

あの教室へ向かった。


HRが始まっても安奈と夏美の姿はなかった。

そして担任が”澤田と土田は辞めた。”と告げた。

理由を聞く人はいなかった。


志穂がわたしを見て

「よかったな、これで平和や。」

と言ったのでわたしも”そうやな。”と言った。

きっと苦笑いやったと思う。

わたしは感情を隠しきらんから。


100%わたしのせいで辞めたのに普通に知らんふりしてるわたしは最低だと思った。

けどあまりに最低なことをしすぎてるから誰にも言えなかった。
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