実話~運命~
1番キレたのは志穂やった。

志穂はウィルを見た瞬間、平手打ちをかました。


「あんたなんでそんなことが出来るん?里美と付き合っとって他の女腹ませて結婚とか何やねん、ほんま。しかもよりによってあんな女…。わたしはあんたを一生許すことは出来ん。はよ学校辞め。里美の視界からはよ消えて!!目障りやねん!!!!」


その勢いある言い方をした志穂の言葉をウィルは黙って聞いた。

わたしはそれを黙って見ていた。


他人事のように。



すると後ろから猛がわたしの肩をポンと叩いた。


「里美、大丈夫なんか?お前。」


そういわれるとまた強がって


「なんでわたしが落ち込まなあかんねん。見る目なかっただけや。気にしとらんし。」


そう言った。

もちろん嘘。

それを猛は見抜いとったと思う。


そして猛はウィルをすごい勢いで殴った。

ウィルはもちろん倒れ、猛は小さい声で言った。


「俺、お前のこと見損なったわ。お前も好きやったけど今は里美が心配でたまらん。頼むからはよ目の前から消え。」



そして翌日からウィルは学校に来なかった。

そしてそのまま学校を辞めてしまった。



本当に最後までわたしはウィルに素直になれなかった。
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