実話~運命~
「なぁ、さっきの女3人見た?なんであいつらわたし睨んでたん??知らん奴やったし。なんやねん。」


「あ…それ違うよ。里美、関わったらあかんで。里美巻き込みたくないし。わたし、前のクラスでいじめられとってん。だから友達もおらん。あいつらはわたしいじめとった人たちなんよ。だからわたし連れに来たんやと思う…。ただ里美とおったから言えんやったんちゃう??」


「ほんまの話なん?それ。」


「…友達辞めたくなった?どうせこんな話は早いうち聞く思たし、言ったんよ。気にせんでええよ。」


その言葉を聞いてしゃがんでいた鈴の目の前にわたしは立った。


「よっしゃ、行こか。スカートの礼や。さっきの奴らどのクラスなん?」


そう言って鈴から無理矢理クラスを言わせそのクラスに向かった。

そのクラスは猛のいるクラスやった。


キョロキョロしてるわたしの横で鈴が脅えて「ええって。こわいわ、ほんま。」と言っていた。

すると猛が寄ってきた。


「里美、何してんねん。もう友達出来へんってギブアップか??」


ニヤニヤしとる猛を尻目にわたしは探しよった。


「猛さがしに来たんやないんよ。……おった♪鈴、あんた教室帰っとき。わたしに任せて。」


そう言って鈴を無理矢理帰らせ、わたしはさっきの女のとこに行った。

鈴に聞かれたくもなかったし。

そこにはご丁寧にクラス違うくせにさっきの3人でかたまって笑っい合っとった。

わたしに全く気付かずに。


「さっき、あんたらこっち見てたやろ。何の用や。」


わたしがいきなりからんだから猛が驚いた顔をしてた。

こんなことするのは高校入って初めてだったし、猛も見たことなかっただろうから。



「違うんよ、ほんま。わたしら久保崎さんやなく太田さんに用あっただけで…。ごめんな、誤解させてしもたみたい。」


すごい気のつかわれようだった。

なんでわたしがこんな恐れられた喋り方されるのかサッパリわからなかったけどどこかでいらん噂がまわっとるのは間違いないなと確信した。


< 78 / 236 >

この作品をシェア

pagetop