実話～運命～
ソープではヤスさんの彼女やって知られとって店長までがわたしに頭を下げたりしとった。

わたしより年上のヤクザの人やって頭を下げた。

なんでヤクザが？ってこのとき考えたりもせんやった。

答えはこのとき考えとったら出てたのに。



正直、何のために生きてるんかわからんくなっとった。

受け入れてくれるって信じたヤスさんはわたしが汚れて、堕ちていくのをただ見ていた。

黙ったまま。


受け入れてくれるって思ったのはただの勘違いやった。


でもこのときはまだ気付かず、日払いでもらう給料をそのままヤスさんに渡していた。

たまに自分のお金としてもらったりしてたけど月に２回くらいやった。

ナンバーに入ることもできた。


でも、それがなんの得になるのかわからんくなった。


個室の待機室をもらって暇でしょうがなかったから黒服と話した。

黒服はわたしの２こ上やった。


「なぁ、わたし…何のために生きてるんやろ。毎日繰り返しやな。」


ハハッと笑いながら言うわたしを黒服は切なげに見ていた。
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表紙・目次

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