実話~運命~
年が明けると薬を飲まなきゃ眠れない身体になっとった。

身体を休ませる為に薬を飲み、それから疲れた身体にムチ打ってまた働く。


そして金は流れる。


一体今までいくら稼いでいるのかさっぱりわからんやった。



気付いたら涙が流れてることだってあった。

もう何がなんだか…。


でも誰にも言えへんやった。

洋介くんも裕太も母親も叔母も工場で働いてるって思っとった。

それを信じさせるよう頑張るんも疲れてきてた。




そしてまた春が来た。

卒業してから1年。



高校の卒業アルバムを開いたら笑顔のわたしの姿があった。

いつから本気で笑ってへんのやろう。


そう考えたけど答えは出なかった。
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