〔完〕本当の愛をあたしに教えて
自分ひとりで行く勇気がなかった。
もちろん、
翔先輩は見てないけど囲まれてて
あたしなんかが行っても気づいてもら
えないし・・・
もしかしたら、
ほかの子とゴールへ行っちゃったかも
しれないし・・・
「それは絶対だめ。
あたしはここでリアイアする。
あたしにとっても一番信頼してるのは
優奈だし、今優奈さらってゴールへ
行く気はさらさらないしね。
優奈、あたしがリタイアしてあげるん
だからあなたはちゃんと正直になって
あたしにいい報告をしてちょうだい。」
零華はそういうと、
ニコッと笑って
もう必要ないから。といって
その紙が入っていた封筒と紙を粉々に
破ってその場に捨ててしまった。
「・・・零華。」
いくら、みんなに感情がないといわれる
あたしでも、このときだけは零華に
感謝の思いでいっぱいだし
このとき確信した。