〔完〕本当の愛をあたしに教えて

「んじゃ、そういうことで・・
 帰ろっか。」


翔先輩は勝手に自分の話を終わらせ
あたしを軽~く持ち上げて
床の上に立たせた。


 
「もしもし佐々木?
 今から学校に迎えにこれる?」


翔先輩が携帯で佐々木さんを
呼び出している声だけが聞こえる


「あぁ、わかった。
 よろしく。」


たぶんこの翔先輩の返事から、
これから佐々木さんが
迎えにくることになったのだろう


「佐々木がこれからこっちに
 くるって  」


「あ、はい。わかりました。」


あたしと翔先輩は生徒会室から出た。

このとき忘れていた。

どうしてこの生徒会長室の暗号が
あたしの誕生日だったのかを・・


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