〔完〕本当の愛をあたしに教えて

「お嬢様、とてもお綺麗です。」


結局、あのピンクのドレスを着てしまった
あたし・・・


結城、無理してお世辞を言わなくても
いいのよ・・・


心の中でそう思ってしまうほど、
あたしのテンションは最悪だ。


ピンクの服を着たのなんて何年ぶりだろう。
少なくとも小中は着てない・・


ってことは、十年ぶりぐらい?


よくこんなものを選んだものだ・・
あの俺様王子は!!


「ありがとう結城。
 じゃあ、イヤだけど頑張ってくるわ。」


「お嬢様、ファイトです!!」


なにかあると、このポーズでこのセリフ
であたしを見送る結城


運動会や学芸会・・・
そのときもこんな感じだったよなぁ

懐かしい。

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