〔完〕本当の愛をあたしに教えて
でも、そのすぐあとにあたしは
起こされたのだ。
「もしもし、俺だけど。
優奈今、どこにいんの?」
ハァ、せめて今だけはこの声は聞きたく
なかった。
もう少し、心の整理が出来たときに・・
「もう、家に着きますけど。」
「やっぱり、帰ったのかよ。
いないからなんとなくは想像してた
けどな。」
そう言う翔先輩の声は、あきれながらも
笑っているようだった。
「翔先輩は、楽しんで来てくださいね。
それと・・・・」
「あぁ、それと何?」
「二度とわたしをパーティーになんか
連れて行かないで下さいね。」
「そんなことかよ。
わかったよ。俺も今回のパーティーで
優奈が俺を置いて先に帰るぐらい
嫌いなんだってわかったしな。」
やっぱり、翔先輩は笑ってた。
楽しそうに、別にあたしが先に帰っても
関係ないみたいに・・・