〔完〕本当の愛をあたしに教えて

決めていなかったと言えば嘘に
なるかもしれない。


でも・・その時期には簡単に
百合華を出て一人で一般の高校に
行くことは考えていた。


あの高校はただの多くの一般高校の
なかの候補でもあった。


でも実際にあの高校に決めたのは
3年生になってから。



「そのときはまだ
 百合華を出ることしか考えていま
 せんでした。」


「じゃあ翔はそれで賭けにでたのね。」


「・・えぇ?」


「ときどき佐々木からあなたのことを
 聞いていた翔はあなたが百合華を出る
 ことを知った。

 翔はあなたに1年後会えるかも
 しれないと人生で一度の賭けに出たのよ

 それできっとあの高校に入ったんだわ。

 そして1年間、あなたが入学するのを
 待ったいたのよ。」


えっうそでしょ?
翔先輩があたしを待ったいた?

あの高校で会ったのは
偶然なんかじゃなくて・・・

あらかじめ決まっていたことだった!?


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