〔完〕本当の愛をあたしに教えて
8、君への想い~大好きな君だからこそ俺は……君の幸せを願う~
開会式が終わり一人教室に戻ってもう数時間が経っていた。
時計を見るともうそろそろお昼の時間に近づいていた。
鞄の中からお弁当を取りだしたとき、いきなり教室の前のドアが開いた。
この時間に来るのは零華か翔先輩……
でも入ってきたのは
「……えっ、隆臥?」
そこに経っていたのはクラスTシャツを着た隆臥だった。
「やっぱりここにいたんだ。いくら探してもどの会場にもいないからさ、もしかして……って思ってきたの」
隆臥がそう言いながら私の方へ近づいてくる。
「私に何か用?」
別に怒ってはいないんだけど冷たい言い方になってしまった。
「いやぁね、次がうちのクラスバスケの決勝だからさ、応援に来てくれないかなぁ~って思ってね」
完全にあたしの隣に来てお弁当を見る。
そして……
「ねぇ、これ食べてもいい?」
指さしたのは唐揚げだった。