〔完〕本当の愛をあたしに教えて

でもただ一つわかっていることがある。


きっとあたしは今日、今ここで決めなければいけない。

今までの過去の自分から変わるために。



覚悟を決め、マイクを持つ。

片方の手では零華の手を握って・・・・


それでもマイクを持つ手が震えていた。
自分でもわかるぐらい、人生でこんなに緊張したことはなかった。


でもあたしは今言うんだ。


「・・・私は、ステージ上には行きません。」


『・・・えっ?』


《・・・えっ?》


「告白も受けません。」



会場が再び静まり返った。

ただ聞こえたのは隆臥と司会の疑問の声。たぶん、マイクが入ったままだったからだろう。


あたしを見つめる生徒の瞳にも?が・・・


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