〔完〕本当の愛をあたしに教えて
それからあたしたちは、お母様にクラスと
寮についての説明を受けた
ほとんどは、何も知らないで連れてこられた
零華に向けたものなんだけど
ついでに・・
この学校は、高等部になったら
自動的に寮に入ることが決まりになっている。
もちろん、普通なら、あたしも翔先輩も
寮に入らなきゃいけないんだけど
「あなたたちは、もちろん入らなくてもいいわよ。
めでたく婚約したんだから結婚生活を
楽しんで~
あっ、零華ちゃんのことは大丈夫よ
ちゃんと、一人部屋を用意したから。
さびしいときは、優奈にお泊りさせればいいし。
あぁ、でも、夫婦が一緒に生活しないのは・・」
「お母様、もうわかりましたから。
クラスに行ってもよろしいですか?
もうそろそろ、時間なので・・」
あたしは、お母様の話を勝手に止めて
時計を見た。
・・・八時半・・・
授業が始まるのは40分からだから
もう時間がない