〔完〕本当の愛をあたしに教えて
「・・わかったから。
そんなに機嫌悪くなんなよ」
あたしが気づいていたことに
驚きながらも翔先輩は手を離した
・・機嫌悪くなるなよ
って誰のせいでなったと思ってんだよ
させた本人がなんてこと言っちゃってるん
だか
あたしは
さらに走るような勢いでリムジンへと急いだ
でも、結局・・・
「おまえさぁ、何なの朝から
ずっと機嫌悪いじゃん。」
リムジンの中・・
隣に座っている翔先輩が言った
「いいわけ、あるわけないじゃない
ですか。
あたしはこの学園が嫌で
あの高校に入ったのに半年で
またここに戻ってきたなんて
翔先輩だけ、ここに来ればよかった
じゃないですか。
零華もあたしも道連れにしないで下さい」