〔完〕本当の愛をあたしに教えて
零華を寮の部屋まで迎えに行き
向かない足取りで教室まで行った。
高校生活なんて、早く終わらせたい。
こんなことになるんだったら、
さっさと百合華の跡取りになって
経済を勉強していたほうが
ましだった
そんなこと、
まだあっちの高校にいたら
考えなかったのに
この学校に戻ってきてから、
考えるのはそんなことばかり
早く卒業したい
前の学校に戻りたい
そして、極めつけは
どうして、ここに生まれたの?
どうしてあたしをここに生んだの?
子供は親を選べないって
言うけど、そんなことはないと思う
あたしはこの家に生まれてくる
べきじゃなかったんじゃないか