〔完〕本当の愛をあたしに教えて

あたしが携帯を出しているころ
イベントは進んでいた


「それでは、結城 翔さん。

 告白しますか。それともしませんか?」


司会のこの一言で体育館が静まり返った
みんな息を飲み込んで彼のほうを見る・・・


帰ろうとしていた男子達だって、
立ち止まって振り返って先輩のほうを見ている


あたしも携帯をポケットにしまい
先輩のほうをみた


心の中では、どうせ今年も・・
と思っているけど見てしまう・・・


そして先輩はマイクを持った・・・




「告白は・・・・・・します。」




確かに先輩は今こういった、
静かな声でこの一言だけを



















< 9 / 333 >

この作品をシェア

pagetop