淋しがりのストレイキャット
菜月が泣き止むのを待って、一緒に帰った。


元々隣どうしの家で、両親とも仲がいい俺たちはもちろんお互いの家に顔パス。

もちろん家や部屋に行くのも今更な話で、抵抗なんてない。




「目、腫れてるから…俺ん家で冷やしてけば?それじゃおばさんにばれるぞ?」

「…うん」




家の鍵を開け、中に入ると案の定誰もいなかった。

実は最近両親はジムに通い始めた為か外出が増え、故に息子の俺は完全フリーになっている。

いつもオンナを連れ込む時は好都合だと思ってはいたが、今は菜月を警戒させていないかと少し不安に思った。


こんな感情は初めてで、正直自分でも驚いてしまう。






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