淋しがりのストレイキャット
「今日放課後暇なんだけど、三井くんたち遊ばなーい?」




かったるい授業が終わり、教室を出てすぐ、他クラスのオンナに誘われた。


俺は結構モテる。
…というか所謂遊び人。


オンナに不自由したことは一度もなくて、寝たオンナの数は数え切れない。


いつもオンナから声がかかり、放課後は毎日カラオケやゲーセンで遊ぶ。

そして遊びに飽きたら、セックスするだけ。



面倒だし、このスタイルを崩したくなくて特定の彼女は作らないことにしていた。



別に不自由ないし、束縛なんてたくさんだ。




「おー。カラオケでい?」
「いいよ〜!三井くんちょー歌上手いし」
「褒めても何も出ねーよ」
「あはは、じゃあ駅ビル前で待ってる〜!また後でねー」



俺は適当に愛想笑いを浮かべながらいつもの約束を交わす。



確か今のオンナは隣のクラスの…。
名前何だったっけかな。





……まぁいいか。
どうせ名前なんか呼ばねーし。






そして興味ないことには労力を使わないのが俺のポリシー。

勉強も適当にしてたってどーにかなるから、今日みたく気分次第で出たりフケたりの繰り返し。



毎日そんな感じで、夢中になれるもんなんてなかった。



『夢』なんてみるほうが馬鹿げてる。





そう、思っていた。






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