キミに愛を伝えるよ
---------キーンコーンカーンコーン---------
俺が呆然と立ちすくしていると、チャイムがいいタイミングでなった。
「やべー!ほら行くぞ!愁哉っ!」
「お・・・おう」
廊下をもうダッシュして、自分たちの教室に入った。
「おいっ!愁哉たち!HR始まんぞ!」
「ごめん!おくれた!」
俺は一言も喋らず、自分の席に向かった。
「おい海璃。愁哉どうしたんだ?」
「いや・・・俺が物事をはっきり言っちゃったからな・・」
今、海璃と話しているのは中森和馬。
俺の幼馴染。
「何言ったの?」
「あの事だよ・・・」
「あぁあれか」
和馬と海璃はもとからグルだったようだ・・。
「お前ら・・・・・グルだったのか・・?」
「え・・いや・・・その・・」
やっぱグルじゃんか。
「あーもういいわ。自覚したほうがよかったのかもしれねーし」
「なっ!愁哉がやけに素直だぁっ!」
は・・・
そんなに驚く必要なくね?
俺らがふざけていると、先生が教室に入ってきた。
「おい。席につけー。今日は・・・・嬉しい報告があるぞっ!」
あー・・
多分良いことがあったんだろーなぁ。
「何とだな・・・・・・
転校生がいるぞっ!!!」
転校生ねぇ・・・・・
くだらねー・・・
クラスのみんなが教室の扉に目をやった。
すると、女の子が入ってきた。
「富川学園から来ました。坂口志穂です。よろしくお願いしますっ!」
自己紹介が終わったかと思うと男子の声が一斉に上がった。