僕のマーメイド
序章
「好き。あたしと付き合って。」
誰かと付き合うのには
それなりの条件がある。
「お前、俺のどこが好きなんだよ?」
一つ。
告白してくる女はムリ。
俺は自分が好きにならないと嫌だ。
もちろん。
好きになろうと努力するのもご免だ。
「え。そりゃあ、カッコいいところ。」
二つ。
俺のことを外見で判断する女はムリ。
見た目でカッコいいとか言われても、
虫唾が走るだけだ。
もちろん。
俺も女を見た目だけで判断しない。
むしろ、可愛いと言われている女は嫌だ。
「ね?あたし可愛いし、付き合ってよぉ♡」
「あんたさぁ、よくそんな汚い声で
俺に告白なんてできたな。」
「え…?何急に・・・。」
「2度と俺にその汚い声を
聞かせんじゃねぇよ。ブスっ!!」
三つ。
綺麗な声の女とじゃなければ付き合わん!
これが一番重要である。