僕のマーメイド
 
 
 
昼休みに入ると、

教室からほとんどの人が居なくなった。


この学校ではお昼は自由に食べていいのだ。



俺は川島が来るのをのんびり待っていた。


もちろん。


ご飯を食べ終えたら李乃を探しに行く。


そんなことを考えていると、

詩歌が話しかけてきた。



[あの、奏音くん。

さっきはありがとう。]


「いや、別にいいよ。」


[それで、お礼とゆうか・・・。]



詩歌が何かを言いかけた時、

教室のドアが開いて陽気な声がする。



「奏音!待たせてすまんな~」



川島だ。



「いや、いつものことだし。」


「〝いつものこと〟てっ!!

酷いわっ!!!」


「いやいや、本当のこと。」


 
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