僕のマーメイド
俺たちが話しているのに
横やりを入れたのは川島だった。
「なんやねん。
2人だけの空気作りおって。」
「な、何言ってんだお前・・・!」
「俺ら置いてかれたみたいで
寂しいやんなぁ?詩歌ちゃん。」
詩歌はまさか自分に声をかけてくると
思ってもみなかったのだろう。
飛び跳ねそうな勢いでビクッとした。
「ありゃ・・・?」
「だから言ったろ馬鹿。
あんまり驚かすなって!!」
「いや、そんなん驚かせたつもり
ないんやけど・・・」
こうして、気まずくなりかけたころ、
午後の予鈴が鳴り響いて、
俺はほっとしながら教室へ戻った。