幸せはキミと ~お嬢様と貧乏大学生~
*貧乏大学生
オレはバイトを掛け持ちしている。
田舎の両親は仕送りをしたがるけれど、オレは授業料と家賃だけは甘え、生活費は断っていた。
これから高校受験を控えている年の離れた妹がいる為、なるべく親に負担は掛けたくはない。
オレのバイトは3つ。
その内の2つは家庭教師だ。中学生の男子2人で、こっちがそれぞれ週に2日づつであわせて4日。
もう一つのバイトがレストランの裏方のバイト。
このバイトは大学の友達が紹介してくれた時給がめちゃめちゃいいバイトなんだ。
何でも会員制のレストランで上流階級の社交場となってるらしい。
まぁ、オレに仕事を紹介してくれた友達も父親が会員らしいけど。
大学での友達との話は、庶民のオレにはセレブ過ぎて、時々頭がパンクしそうになるがな。
まっ、そんなこんなでこのバイトがシフト制で空き時間に入れてるんだ。
で、今日はそのレストランでバイトの日だ。
オレの仕事はいわゆる雑用で。皿洗いからトイレ掃除まで何でもこなす。
それで相場の2倍の給料が貰えるんだから、友達様々だよな。
さぁって、今夜も頑張ってくるか。