幸せはキミと ~お嬢様と貧乏大学生~
<未来はキミと>
*お嬢様と
「いらっしゃい。圭吾さん」
次の日。春子さんと並んで玄関で迎える私たちに。
「ご無沙汰しちゃってすみませんでした。今日はまたご馳走になります」
と、笑顔で返した彼だったけど、少し痩せた?
でも。圭吾さんに会えてうれしい。あまりにも久し振りの彼の姿に、私は今にでも抱きつきたい気分だった。そんな勇気はないけれど。
「美由紀ちゃん、話があるんだ」
真剣な眼差しの圭吾さんに私の胸はドキドキ波を打っていて。
「はい。私も聞いてもらいたいお話があります」
そんな私たちを見て、春子さんとお兄様はリビングから出て行ったんだ。