幸せはキミと ~お嬢様と貧乏大学生~
*貧乏大学生
オレは、美由紀ちゃんに。隆と春子さんに。そして美由紀ちゃんのご両親に、胸を張って3年後のオレを見て欲しいとお願いした。
今のままでは、美由紀ちゃんとはやはり身分違いだし、本人たちや、家族は気にしなくても、周りがうるさいだろう。
3年後には絶対みんなを納得させて見せる。オレは決意に燃えていた。
「圭吾さん、娘を幸せにしてあげてちょうだいね」
「お母様ったら。私は幸せにしてもらうだけじゃなくて、私も圭吾さんを幸せにしてあげたい」
そんなかわいい事、突然言われると、動揺しちまう。
「圭吾。顔が真っ赤だそ」
隆の冷やかしに、みんなは大笑いした。
みんなの前で未来を決めたオレたち。
「絶対に幸せになろうな。イヤ。みんなからパワーを貰ったんだ。絶対幸せになれるよ」
俺たちには自信があった。
隣に座る美由紀ちゃんも目を真っ赤にしながら、
「はい。絶対に幸せになりましょう」
この日の食卓は花が咲いたように明るく幸せな空間だった。