幸せはキミと ~お嬢様と貧乏大学生~
*圭吾
あれから3年が経った。とうとうこの日を迎えられたんだ。
オレはやったという達成感と、やっとみゆにドレスを着せてやれるというホッとした気持ちで目の前の彼女を見つめていた。
厳かな総レースのウェディングドレスに身を包む"みゆ"はキラキラ輝いていて、とてもとてもキレイだった。
大学在学中から準備を始めたオレは、卒業後すぐに起業した。
最初は3人から始めた会社だったが、無我夢中で頑張った結果、今ではオレとみゆを含めて7人、極小企業ながらも軌道に乗り、ちゃんと利益も出せるようになった。
そして今年は新卒を1人取れる程、会社は順調に回っていた。
今ではみゆも経理を覚え、オレを支えてくれている。
ありがとう。みゆ。
キミはオレの自慢の奥さんだよ。
あ~またキスがしたい。
オレはみゆ近づき、最初は軽いキスを、次には気持ちに従った深いキスを次々と落とした。
「愛してるよ。みゆ」
:
:
:
「いい加減にして下さいね」 笑いながらも半分本気のメイクさん。
式が始まるまでの間、どこでも構わずオレがキスするから、直すメイクさんは大変らしい。
いいじゃないか。
今日はみゆと夫婦になれる特別な日なんだから。
やっと、一緒になれたんだから。