べとべとに溶けるほど
襖を開けると、乱雑に散らかされた書物と、そのためにガラリと空いた、赤茶塗りの本棚の寂しげな姿が目に飛び込んできました。

私は、そこで、押収されてもまだ余りある本の山に幾許かの興奮を覚えたものです。

押し入れを開けてみると、これまた所狭しと本で埋め尽くされておりました。
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