べとべとに溶けるほど
「小金井巡査、先日の貴様の働きによって、御国に仇成す赤を一匹、捕らえることが出来た。」

「はっ!有り難きお言葉に、本官は誠に感銘でございます。」

「公務を真っ当するとゆう当たり前のことで、驕るのは無礼であるぞ。」

「…申し訳ありません。」

「国家叛逆の徒、臣民を錯乱させる非国民は、我々の目を欺き、まだまだそこかしこ至る所に潜伏しておる。」

「はっ!」

「貴様の使命はっ!」

「大日本帝国のため、天皇陛下のために、この身を捧げることであります!」

「そのためにはっ!」

「国家の安全を守るため、御国を脅かす非国民、国家叛逆の輩の根絶に全力を尽くします!」

結局、いつも会話の締め括りは決まっておりました。私は、今やいつでも反射的に出せてしまう決意の言葉を言い切ると、そのまま、勅語の一文を暗唱しました。
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