来栖恭太郎は満月に嗤う
翌日。

朝食の給仕を済ませ、リルチェッタは屋敷の外へと出て行った。

庭園の手入れの為だ。

屋敷の敷地内には英国風庭園があり、そこの植木や花壇の手入れはリルチェッタの仕事の一つとなっていた。

水やりや伸びすぎた枝や葉の剪定、芝の刈り込みなど。

本来ならば庭師を雇って行う仕事だが、使用人の少ない我が屋敷では、メイドであるリルチェッタが行うのだ。

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