★あいつは教育係☆
あんたなんて私の王子様じゃない!
王子様!?
「聞いて!聞いてー!」
テンションMAXで、教室の中に入って来た私を、またか......というような呆れ顔で、親友の友花(ゆか)と春華(はるか)が迎えた。
「何ー?また、運命の王子様と出会ったの?」
「本当、懲りないね。綾菜は。」
二人は、軽く馬鹿にしたように、笑いながら言った。
それも、そのはず!
私、伊藤綾菜は超がつくほどの惚れやすく......
今まで、惚れた男は数知れず!
フラれた回数も数知れず!
運良く付き合えても長続きしなくて、最短記録は1時間!
「今度は、本当に本当の運命の人なんだってば!」
私が拗ねると
「はいはい。どんな人なの?」と友花がなだめるように聞いてきた。
「この人なんだけど......」
私は一枚の写真を、二人に見せた。
途端に二人の顔が強張る。
「あんた、盗撮したの?」
「違うよー。お姉ちゃんの友達にもらったの!」
どんなに惚れっぽくて、一度好きになると、軽くストーカーになっちゃう私でも、流石に盗撮はしないよ!
「あー。でも、この人知ってる。確か、井澤雅哉(いざわまさや)でしょ?」
春華が写真を見て言った。
えっ......?
「何で、春華が私の王子様の名前を知ってるの?......まさか、春華も王子様の事を......!?」
「違うよ。この人、駅前の執事喫茶のスタッフなんだよ。結構人気あるらしいよー。」
執事......?
王子様は執事......?
(妄想中)
「お帰りなさいませ。綾菜お嬢様。」
......
素敵ー!
「そういえば、そこの執事喫茶、今度新しくメイドを募集するらしいよ。」
「ヘー。執事喫茶とメイド喫茶を合併するんだ。」
妄想中の私を無視して、二人は話を続けていた。
ん?メイド募集?
......そうだ!!
「決めた!私、メイドになる!」
全ては、運命の王子様......いや、執事様の雅哉様のお側にいるために!
テンションMAXで、教室の中に入って来た私を、またか......というような呆れ顔で、親友の友花(ゆか)と春華(はるか)が迎えた。
「何ー?また、運命の王子様と出会ったの?」
「本当、懲りないね。綾菜は。」
二人は、軽く馬鹿にしたように、笑いながら言った。
それも、そのはず!
私、伊藤綾菜は超がつくほどの惚れやすく......
今まで、惚れた男は数知れず!
フラれた回数も数知れず!
運良く付き合えても長続きしなくて、最短記録は1時間!
「今度は、本当に本当の運命の人なんだってば!」
私が拗ねると
「はいはい。どんな人なの?」と友花がなだめるように聞いてきた。
「この人なんだけど......」
私は一枚の写真を、二人に見せた。
途端に二人の顔が強張る。
「あんた、盗撮したの?」
「違うよー。お姉ちゃんの友達にもらったの!」
どんなに惚れっぽくて、一度好きになると、軽くストーカーになっちゃう私でも、流石に盗撮はしないよ!
「あー。でも、この人知ってる。確か、井澤雅哉(いざわまさや)でしょ?」
春華が写真を見て言った。
えっ......?
「何で、春華が私の王子様の名前を知ってるの?......まさか、春華も王子様の事を......!?」
「違うよ。この人、駅前の執事喫茶のスタッフなんだよ。結構人気あるらしいよー。」
執事......?
王子様は執事......?
(妄想中)
「お帰りなさいませ。綾菜お嬢様。」
......
素敵ー!
「そういえば、そこの執事喫茶、今度新しくメイドを募集するらしいよ。」
「ヘー。執事喫茶とメイド喫茶を合併するんだ。」
妄想中の私を無視して、二人は話を続けていた。
ん?メイド募集?
......そうだ!!
「決めた!私、メイドになる!」
全ては、運命の王子様......いや、執事様の雅哉様のお側にいるために!
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