★あいつは教育係☆

最悪な出会い

「伊藤綾菜です。今日からここでお世話になります!よろしくお願い致します。」私は、真新しいメイド服を着て、執事・メイド喫茶『Sweet☆Rain】にいた。

あはっ。面接では、どうなる事かと思ったけど、見事合格!
これも、私と王子様の愛の力よね!

それにしても......
みんなカッコいいな。

綾菜!駄目よ駄目!私には雅哉様がいるじゃない!

「それでは、綾菜さんにここのスタッフを軽くご説明しましょう。」
オーナーの河島さんが一歩前に出て、一人づつ紹介し始めた。

「まずは、五十嵐徹(いがらしとおる)」
「よろしくね。」

うわぁ。金髪で目が青い......
ハーフかな......

「菊地和希(きくちかずき)」
「えっと......よろしくね?」
可愛い!弟にしたい子No.1だよ!

「佐々木アレン(ささきアレン)」
「どーもー。可愛いじゃん!」
茶髪でちょっと長髪で、耳にはピアスが片方3つづつ。なんか、軽そうだな......

「相原信次」
「......」
な......何こいつ。黒髪で眼鏡が似合ってて、顔はカッコいいけど、愛想がない!本当にここの執事喫茶のスタッフ?

「そして、井澤雅哉」
「初めまして。よろしくね?」

いたー!雅哉様ー!!
あぁ......私に笑いかけている!
幸せ......

「あの!これから頑張りますので、よろしくお願い致します!」
私はとびっきりの笑顔で、返事をした。

「では、綾菜さんには暫く教育係をつけましょう。」と一通りスタッフ紹介が終わった後、オーナーが言った。

教育係?だったら、絶対に雅哉様が良いなぁ!

「んー......じゃあ、信次君。頼んでも良いかな?」

えっ?あああ相原信次!?
何でよりにもよってこいつなのよ!

「はぁ......」
相原信次は、ため息混じりで嫌々頷いた。

私だって、あんたに教えて貰いたくないわよー!
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